平安時代に麦ごはんが始まる
諸説ありますが、日本への大麦伝来は縄文時代ごろと言われています。
お米と混ぜて炊く、麦ごはんが広まったのは、平安時代ごろと言われています。
秋にタネまき~初夏に実り
収穫までのプロセスは、季節により以下のような特徴があります。
秋・・・タネまき・発芽
冬・・・冬越し
春・・・開花・成長する
初夏・・・実り枯れる
大麦と小麦は別モノ
麦とは、外見が似ているイネ科の穀物の総称です。
大麦と名前が似たものに、小麦、オーツ麦、ライ麦があります。
それぞれの麦は、別の種類の穀物と考える必要があります。
名前や外見は似ていますが、それぞれの麦は、異なる性質を持っています。
多用途だから大麦と名付けられた
名前の由来は諸説ありますが、多用途であることから大麦、用途が少ないことから小麦と名付けられたと言われています。
大麦と小麦は、名前が似ています。
名前が似ているので、同じ種類と考えられがちですが、異なる性質を持っています。
英語では以下のように、完全に独立した単語です。
barley(大麦)
wheat(小麦)
食物繊維が多い
大麦と小麦は似ている部分があります。
エネルギー、脂質、糖質に大きな差はありません。
主に以下の2点が異なっています。
・食物繊維の量
・タンパク質の違い
食物繊維の量
大麦には多くの食物繊維が含まれています。
食物繊維は、血糖値の急変動を抑制する働きがあります。
タンパク質の違い
小麦のタンパク質は「グルテン」です。
大麦のタンパク質は「ホルデイン」です。
グルテンは粘り気があり、パン作り、麺作りに適しています。
ホルデインは吸水性があり、麦ごはんに適しています。
大麦の用途(ビールや麦チョコ)
大麦には、以下のようなたくさんの使い道があります。
・ビール
・麦焼酎
・麦茶
・麦ごはん
・麦味噌
・麦チョコ
・飼料用
大麦の種類
区分方法1:実の数がいくつか
実の数(列数)によって、以下の2種類に分けられます。
・二条種(ビールや焼酎向け、実が大粒、1列に実が2個)
・六条種(麦茶や麦飯向け、実が小粒、1列に実が6個)
区分方法2:皮が剥がれやすいかどうか
皮(お米の籾(もみ)にあたる部分)の剥がれやすさによって、以下の2種類に分けられます。
・皮麦(皮が剥がれにくい)
・はだか麦(皮が剥がれやすい)
はだか麦は、もむだけで皮が剥けてしまうほど、皮が剥がれやすい特徴があります。
はだか麦の生産のほとんどを占めるのは、六条はだか麦です。
一般的に、はだか麦と言えば、六条はだか麦を指します。
区分方法3:もち性かうるち性か
もち性か、うるち性かによって、以下の2種類に分けられます。
・もち種(もち麦)(粘り気がある)
・うるち種(粘り気がない)
うるち性とは何か、お米で考えると分かりやすいです。
うるち米は、普段食べるお米のことで、さっぱりした味です。
お米にも大麦にも、もち性とうるち性があります。
区分方法4:加工方法による区分
加工方法によって、以下の3種類に分けられます。
・丸麦(精白のみ)
・押麦、胚芽押麦(蒸して押しつぶす)(主にうるち種)
・米粒麦(米とそっくりに加工)(主にうるち種)
押麦、胚芽押麦は、見た目がペッタンコです。
米粒麦は、大麦の真ん中にある黒条線を除いたものです。
おすすめは「もち麦」
どの大麦を買えばいいのか、よく分からない場合は、「もち麦」と書いてある商品を購入しましょう。
もち麦は人気があります。
アマゾンのランキングでは、ベスト10のうち、6商品がもち種でした。(2021年12月)
テレビ番組でも紹介されたり、知名度が高いと言えそうです。(「梅ズバ」「名医の太鼓判」「林修の今でしょ!」で紹介)
コメント